導電チェアは、静電気被害を防止するために開発されたチェアです。
静電気障害が起こると、困ってしまう工場や施設での使用に最適です。
静電気による影響とは?
静電気とは、通常の電気とは違って流れない電気のことです。
摩擦で発生する静電気が溜まり人体が帯電した場合、その電位は数万Vまでになる恐れがあります。
生産工場や研究施設において、帯電した人体やチェアからの放電により、精密機械・精密部品の品質に被害を与える静電気障害が起きる可能性があります。
導電チェアの特長
こうした静電気を確実に除去するために開発されたのが導電チェアです。
背面・座面から人体に帯電した電気を床面に流し、静電気障害を防止します。
作業者のアース経路(黄色矢印)を確保することができる導電レザーや導電キャスターを使用しているため、人体への帯電がきわめて微量なチェア構造です。
当社の導電チェアは名古屋大学大学院工学研究科でのイスの導電特性に関する研究に基づいて開発されました。
研究者の清水教之工学博士(当時)の監修のもと静電気量を計測し、通常チェアでは200V以上発生する静電気量が、導電チェア(ブラックレザー)では18Vという結果が得られています。静電気抵抗値が通常のチェアに比べて1/10,000、電気消滅時間も1/1,000秒で500Vが0Vまで低下します。
※実験室の測定ではチェア抵抗値は0.1MΩ以下(相対湿度50%温度23℃)で通常チェアの1/100,000、静電気消滅時間は1/1,000秒で500Vが0Vまで減衰しました。
導電チェアの抵抗値
※一般的に電気抵抗値(Ω)が小さいほど電気は導電しやすくなり、静電気も発生しにくくなります。
注意事項
導電性の低い床面では、性能を発揮できない場合があります。導電マットの上など、導電性に優れた場所でご使用ください。